「召しあがりものには、杏や木苺」

夏も近くなりました。
 
主な資格試験も一段落し、私生活では断捨離を決行(予定)。
本格的に暑くなる前に
暑い中、やりたくないよね。
今年後半に来る試験の勉強は図書館でやろうっと。
 
日本の夏は暑い。
湿気が多い。
だれる。通常の二倍はだれる。
 
しかし。
夏の夜でも、この森の中では快適なのかも。
 
妖精の女王・タイターニアが、豆の花、蜘蛛の巣、蛾の精、辛子の種に用を申し付ける場面。
 
 
精々気をつけて、このお方にお仕えするように。お出かけのときは、先に立って跳びはね、いつも明るい踊りでお目を楽しませておあげ。召しあがりものには、杏(あんず)や木苺(きいちご)、紫の葡萄に緑の無花果(いちじく)、それに桑の実。それから、花蜂の巣から蜜の袋をそっと取って来ておくれ。お寝間の手燭(てしょく)には、あの蜂の、蠟(ろう)が一杯ついている腿がよい。それを燃える蛍の目につけて火をともし、いとしいお方の床入りを、そして朝のお目醒めを照らすのです。お寝みのあいだは、色うつくしい蝶の羽で、まぶたにさしいる月の光を払いのけてさしあげるよう。さあ、妖精たち、おつむをさげて、ご挨拶を。」(「夏の夜の夢」 福田恆存(訳) 『夏の夜の夢・あらし』 新潮文庫

 
寝ている間に、妖精パックに目に媚薬を塗られ、ロバ頭の職人に惚れてしまった女王様。
さすが、豪華な、最大級のお・も・て・な・し
 
先に立って跳びはねてくれなくてもいいけど、杏に木苺、葡萄、無花果。どれも好物です。私の。
桑の実も、たぶん。小さいころ食べて以来、なんかずっとご縁が無かったけど。
 
 
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「オーベロンとタイターニアの喧嘩」
 
食べ物が列挙されているからというだけでなく、テンポのいい、魅力的な台詞です。