ジャック・ヒギンズの「A Prayer for the Dying 死に行く者への祈り」のオーディオブックを買いました。
昔、映画を先に観て、この原作を購入しました。今でも大事に持っています。
80~90年代カルチャーがマイブームで、最近改めて読み返しましたが、カッコいい。
残念なことに日本ではこの映画のDVDは未発売です。仕方なくアメリカのAmazonから購入したDVDを、この映画を知らないという若いアメリカ人数人に見せました。
感想は全員一致で「Super cool!」。
だよね~!ミッキー・ロークかっこよかったもんね。男が見てもカッコいいってのが更にいいよね!!
彼らは「ミッキー・ロークがアイルランド訛りで喋ってる!」「普段の彼のアクセントと違う!」と言うのですが、…私ごときでは「アイルランド英語」と「米国英語」の違いがよくわかりません…ううう~残念。彼のセリフ、な~んか聞き取りにくいんだよな、としか思わなかったんだもん。
原作のイメージと少し違いますが、映画は映画。元テロリストにして、罪の意識に苛まれるマーチン・ファロンをミッキー・ロークが好演です。
ボブ・ホスキンズとアラン・ベイツも好きな俳優なので、この人達を一緒に見られるだけでも、やっぱりこのDVD買って良かった。
ボブ・ホスキンズは「コットンクラブ」「モナリザ」で、結構前からのファンです。本作品では神父様姿がとてもステキ。しかも、ちょっとワケありな神父様というのがいいです。私にとっての萌ポイントというところでしょうか。
そして、悪者なのに何故か嫌いになれない、アラン・ベイツ演じるジャック・ミーアン。この映画を忘れられないものにしたのは実は彼のせいだと言っても過言ではありません。
マーチン・ファロンやダコスタ神父がそうであるように、誰の中にも善と悪、聖と俗のような二つの相反するものが存在しますが、ミーアンもそうです。
母親を思い出させる老婦人に対して見せる優しさと、ピンはね行為をした部下に対してする仕打ちは、同じ人物のものと思えない…と思いつつ、この二つが同時に存在することをどこかで納得してしまいます。 成り上がり者の実業家であり、弟を愛する兄でもあるミーアン。
必ずしも「悪」一辺倒ではない。そこがリアルな感じです。
主人公のファロンは、原作では「かつては大学で教鞭を取り、ハイデガーの著作に親しみ、天使のような音楽を奏でる教養豊かな人物」として描かれています。娼婦ジェニーにかける言葉の端々から、彼の優しさや誠実さが感じられます。ファロンと彼女とのやり取りがとても好きです。
映画ではミッキー・ロークのカッコよさが目立ちますが、元々、このマーチン・ファロンの哀愁漂う生き様が格好良いからロークのファロンがカッコいいのです。
オーディオブックの英語は簡単ではありませんが、マーチン・ファロンの「教養あるアイルランド人の喋り方」って、こんな感じなのだろーか、と想像しながら聴いています。
とりあえずmp3 CDを買ってみましたが、やっぱり原書も必要。
初めてこの映画を観てから結構な時間が経ったのに、あんまり英語力がアップしてない私。英語以外の語学の方に一生懸命だった…ってわけでもないけど。
「prayer」を「player」と、綴らないだけマシ?