ヘンゼルとグレーテル 「お菓子の家」

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Brothers Grimm . Lisbeth Zwerger Hanzel & Gretel
 
 
 リスベス・ツヴェルガーの描く、「ヘンゼルとグレーテル」の絵本の表紙です。
 
 小さな頃から、「お菓子の家」に憧れていました。
 もしあったら、ぜひ上ってかぶりついてみたいな、と。
 
 その当時は、「お菓子の家」は色々なお菓子で出来ているのだと勝手に想像していました。生クリームにスポンジケーキにキャンディに…といった感じです。
 
 その後、大人になり、アーサー・ラッカムの挿絵を見た時、
 「ずいぶん地味だな」
 
 いつの間にか、私の中のお菓子の家にはドライフルーツのトッピングが載っている、というような妄想まで入っていたようです。
 
 大学のドイツ語の授業で、「お菓子の家」は本当は「魔女の家(Hexenhaus ヘクセンハウス)」というのだと知った時、
 「…だよねー」
と一人納得しました。
 
 生クリームの歴史を見ると、ヨーロッパでは17世紀初め頃に、お菓子の生地に生クリームが使われ、18世紀頃には泡立てた生クリームが利用されていたそうです。なので、ギリギリ生クリームがあってもおかしくない、かな、と思いはするのですが、ラッカムもツヴェルガーも、チョコレートや生クリームはナシ。
 
 本文によると、
 " ... the cottage was made of bread and roofed with cakes, and the windows were of pure suger. "
 
 「原作では壁がレープクーヘンで、屋根は菓子類、窓は 透き通った砂糖で出来ていたと記述されている。」(Wikipedia
 「レープクーヘン」とは「蜂蜜・香辛料、またはオレンジ・レモンの皮やナッツ類を用いて作ったケーキの一種で、ドイツを中心に中央ヨーロッパ各地で作られている。プフェッツッァークーヘンともいう。」(Wikipedia
 
 レープクーヘンと言えば、私の思い出の中ではメッセージが書かれた「ハート形のお菓子」です。昔、ドイツ人の友人のお母さんから頂きました。
 
 久しぶりにかぶりついてみたいです。