見るだけ 「BERRY BOOK ベリーの本」より

「BERRY BOOK ベリーの本」
富宇賀ひろこ 文化出版局
 
 
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料理本、好きです。見るだけですが。
絶対作らない、と知りつつ、買ってしまう時もあります。
 
で、古い本を引っ張り出してみる。
いいですねえ。美味しそうです「BERRY BOOK ベリーの本」。きれいな写真と役立ちそうなレシピが満載です。
いえ、私は作りませんってば。
読むのと食べるのが専門なんですって。
 
 
 
野生イチゴ類の化石が欧米で見つかっているように、イチゴはかなり古くからあった植物です。いまもフランスで栽培されている小粒で香りのよい「ワイルドストロベリー」 Fragaria vesca 日本名エゾヘビイチゴ)や、ベリーの一種である「イチゴの木(アービュタス)などは昔からヨーロッパに自生していたようです。」(P5)
 
野生イチゴ類の化石、ですって?
見たーい!!どんなふうに化石になっているんだろう?
 
「植物辞典」によると、14世紀のフランスではワイルドストロベリーを栽培。食用、薬用、観賞用に使ったそうですし、15世紀にはイギリスでも栽培が始まったとあります。アルパインストロベリーもそうですが、いずれも小粒の品種だったようです。現在、われわれが食べているような大粒のイチゴがヨーロッパに伝わったのは、中南米原産のフラガリア・キロエンシスが1714年にフランスへ渡ったのが始まり。
18世紀後半に、大型イチゴの本格的な開発が始まり、オランダイチゴが生まれました。その改良はイギリスで盛んに行われ、19世紀初めにはすでに26品種が記録されていたとあります。
 
 
 ワイルドストロベリー、と言えば、イギリスの陶磁器メーカー・ウェッジウッド社から、可愛い柄のティーセットが出ていましたね。
上の写真でお皿に使っているのは、フランス製のアンティークもの。デミタスカップとの対で、小さな花の柄です。縁は金で彩られています。
 
 
日本では枕草子(39段あてなるもの)に「いみじうつくしきちごの、いちごなど食ひたる」とありますが、これは野生の草イチゴだか木イチゴだかよくわからないそうです。はっきりしているのは徳川時代1840年に、オランダイチゴがオランダ人によって伝えられたこと。当時は毒イチゴと勘違いされ、食べる人がいなかったという笑い話が残っています。
 (「BERRYの本」では、「いみじうつくしき」と記載されていますが、
 「いみじううつくしき稚子(ちご)の覆盆子(いちご)など食ひたる」ではないかと思います。)
 
 
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オランダイチゴ(Wikipedia
 
 
私だったらすぐ口の中に入れちゃうだろうなー。人が止めるのも聞かずに。