万葉の白(しら)つつじ

 
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をみなへし佐紀野(さきの)に生(お)うる白(しら)つつじ知らぬこともち言われし我が背 作者未詳
 
万葉集 10-1905
 
 
「をみなへし」は「女郎花(おみなへし)」ですが、「佐紀」の枕詞として使われることもあり、「をみなへし咲き」 として、同音の「佐紀野」に続けています。
 
また、「白つつじ」から、同音の「知らぬ」という一言を導き出しています。
 
身に覚えのないことで周りからあれこれ言われてしまった愛しいひとよ、と、女性から恋人の男性に詠んだ歌です。
 
噂を立てられてしまって、と言いつつ、困っちゃうような嬉しいような。
万葉の世の女性の、そんな姿が見える気がします。
 
 
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